2010年04月17日

ゴールドマンサックス 10億ドルの詐欺手法とは?

とうとう、米証券取引委員会(SEC)が、ゴールドマンサックスを詐欺の疑いで訴追しました。
ゴールドマンサックスとその責任者(FABRICE TOURRE)はサブプライム担保証券
(ABACUS 2007-ACl 以下「CDO」)を焦げ付きリスクの高いと知りながら
情報を公開せずに販売していたとされています。

米SEC、サブプライム関連でゴールドマン・サックスを告発ー詐欺行為を追及


これにより、金融業界の汚い側面が明らかになり、以前書いた
ゴールドマンサックスの巨額詐欺利益の記事につながる、
すごい内容となっています。

通常メディアの報道ではわかりずらいので、SECの訴状を読んでみると
詐欺手法が明らかになっているので、是非読んでもらいたいと思います。


SECの訴状によれば、ことの発端は、
サブプライムローン業界に陰りがみえはじめた2006年末。


ヘッジファンドのポールソンアンドカンパニー(以下「ポールソンファンド」)は、
将来サブプライムローンが焦げつくとみていました。

この崩壊するサブプライムをパッケージ化(商品化)して売り出し、
破綻保険をかければ、大もうけできると考えました。

そして、商品化して販売者となる相手としてゴールドマンサックス
(以下「ゴールドマン」)に話を持ちかけました。

2007年1月、ゴールドマンサックスの担当責任者トュール氏と
ポールソンファンドが会合。

ポールソンファンドは、破綻するサブプライムローンをかき集めて(ポートフォリオの選定ともいう)、
ゴールドマンサックスにパッケージ化商品(サブプライムCDO)として作らせました。


投資家であるACA社は、ポールソンファンドのサブプライムCDOへの
ポジションを問い合わました。

ゴールドマンサックスは、モーゲージ投資家であるACA社に
ポールソンファンドが売り(Short)ポジションにあると知りながら、
あたかも、ポールソンファンドが2億ドルもの買い(Long)
ポジションにあると嘘をつきました。


2007年4月15日、ポールソンファンドはゴールドマンに対して
CDOの商品化手数料とプロモーション代として1500万ドルを支払い。
(よくぞ、ジャンクを売ってくれたという感じでしょう)

さて、その欠陥商品の価値はどうなったでしょう?

2007年10月24日:
サブプライムCDO(ABACUS 2007-ACl )の80%は、格下げ。
2008年1月29日:同CDOの99%が格下げ。

ポールソンファンドが見込んだとおり
サブプラムCDOは見事大暴落しました。

その結果、同CDOを購入した投資家が10億ドルの損失を受け、
逆にポールソンファンドはCDOに破綻保険(CDS)を購入済みで、
およそ10億ドルの利益をえることになった。


ポールソンファンドは、悪徳者にも見えるが、
訴状を見る限り違法行為は見当たらない。

ポールソンファンドの思惑は、ゴールドマンに伝えてたし、
その欠陥商品であることを偽ったのはゴールドマンサックスです。

ポールソンファンドは悪知恵を働かせたが、
不法行為はゴールドマンに委託形になります。



破綻リスクをゴールドマンがどの程度把握していたかが
ポイントになるとおもいますが、まず被告となった
ゴールドマンの幹部トゥーレ氏が友人に書いたEメール。

このメールは2007年1月23日。ちょうどポールソンファンドの
欠陥商品販売の打ち合わせがあった時期です。

More and more leverage in the system, 
The whole building is about to collapse anytime now...
Only potential survivor,the fabulous Fab[rice Tourre] ... 
standing in the middle of all these complex, highly leveraged,
exotic trades he created without necessarily understanding 
all of the implications of those monstruosities!!!

「信用が膨れ上がっている。今すぐにでも、ビルが崩壊しかけている。
それに生き残るのは、すばらしい僕しかいないだろう。
"モンスター"による意味合いを理解されることなく作り出された
複雑で、高レバレッジで、異常な取引の真ん中で立っているだろう。」

ゴールドマン社内でも、いかにサブプライム債権ビジネスが
終わっていたと認識していたとされるEメールがあります。

2007年2月11日に、トレーディングデスクの幹部から
トゥレ氏に対するEメールがものがたっている。

”the cdo biz is dead we don't have a lot of time left”
「CDOのビジネスは死んだ。われわれに時間は残されてない」

参考文献:SEC訴状

欠陥商品を売り続け、そして欠陥となることにゴールドマンは掛けて、
破綻保険を買い続けていたのです。
posted by 小崎壮平 at 14:38| 金融闇権力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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